残念 鎌倉の梅は空振り!
《カブラリ》 名詞
バイク「スーパーカブ」で、街を、海を、山を、ブラリブラリと散歩すること。
まあ、忙しい日々を過ごしている。
引っ越しの準備って大変。そればっかりに振り回されている。それを言い訳にして1月のカブラリ号の活躍が一回二回というのも悔しいから、1月最後のこの日、無理やり時間を作って、鎌倉に梅を見にいってみた。
今年って暖冬だろう。プラリプラリしている時に見かける庭先の梅も花をつけ始めているから、きっと鎌倉の「内緒の場所」もきっと咲いているだろうなっていってみたんだ。
「内緒の場所」というのは大げさだけれど、鎌倉のガイドブックには絶対に載っていない。観光客がいくところでもないのだろうな。
鎌倉のいちばん奥。朝比奈切通しの脇にあるんだ。銀杏の黄葉がきれいだった十二所神社のところを、朝比奈の切通しの方に入っていくところだ。具体的に「どこ」っていわれると難しい。朝比奈なのかな、十二所なのかな。名称も通称「果樹園」っていうんだ。「果樹園、果樹園」って呼んでいるけれど、これってなにかしら正式名称があるのかなあ。
今日は暖かい昼下がりだった。天気予報によると、梅の季節を通り越して「桜の満開の季節の陽気」ということだ。こんな日ならきっと梅も写真に撮って紹介できるくらい咲いているだろうと思って出かけたんだ。
朝比奈切通しの入り口のところにカブラリ号を停めて、そこからテクテクと歩いていく。バイクならもう少し上までいけるけれど、この山道を歩いていくのが毎年果樹園に梅を見にいく楽しみなんだ。平日の昼下がりだから誰もいない。
こんな道を歩いていくんだ。「どこいっちゃうんだろう」「ここって鎌倉なの」という印象だろうな。観光客だと不安になって引き返しちゃうだろう。果樹園に向かう道そのものがもう一つの切通しみたいだろう。
昨年のちょうどこの時期。やっぱり梅を見にきたんだ。果樹園の入り口のところで、やぶの中がガサガサッていったんだ。なんだなんだと見ると、タヌキが斜面を転げ落ちてくる。ころげ落ちて僕のいる道のところにコテンと落ちる。どうやら冬眠から目が覚めたところらしいんだ。なにが起こっているのかわかっていないんだろうね。人間がいるとだとか身を隠すところもない道に出ちゃっただとか考える余裕もないようで、ソロリソロリと道を横切って下のやぶに消えていった。
まあ、こっちも驚いたよ。正直鎌倉でタヌキというのはそんなに珍しいものではない。鎌倉って自然が残っているからいろいろな動物がいる。それでも目の前に現れると驚くね。それも野生動物らしさなんて少しもなくて、フラフラなんだから。
笑ってしまったのが、そのタヌキの顔。逃げるでもない敏捷な身のこなしを見せるでもない状態だから、観察できたんだ。顔がキツネなんだよね。おかしな比喩だけれど、タヌキなんだけれど顔はキツネ。つまりほっそりしてるんだ。冬眠の間なにも食べないわけだろう。冬眠から覚めてすぐの状態だと体内に取り込んだカロリー全部消費してしまっているところなんだろうな。ダイエットしているタヌキというところ。ダイエットしたタヌキは、実はキツネだった。道を歩きながら昨年のことを思い出したよ。
山道を登っていくと間もなく果樹園。入り口付近に「果樹園」の看板がかかっている。「この先に本当にあるのかな」と不安になる頃これが見えてくる。観光客にはありがたいだろうな。
さて、果樹園に到着。看板によると本当にここは「果樹園」。
「十二所果樹園」が正式なのかな。実際梅が実をつける季節や栗が実をつける季節は入れない。梅の花の時期だとか、時期を見て開放してくれているんだ。
暖冬だからと少しも心配していなかったのに、なんと花は少しも咲いていない。水仙ばかりが咲き誇っている。時期としては咲いていてもいいはずなんだけれどなあ。せっかくきたのに残念。
悔しいので山頂の風景を紹介しておくよ。なかなかの穴場なんだ。ほぼ360度風景が眺められる。この日は暖かいから霞んでしまっていて富士山は見えなかった。
それでも、遠くに海、丹沢方面、ランドマークタワーにベイブリッジ、といい眺めだろう。
たまたま同じように梅を見にきたらしいおじさんがいたので写真に入れてみた。こんな感じで山頂にピクニックテーブルなんかあって、ちょっとしたハイキング気分が味わえるよ。
山頂から降りてくる道でなんとか一輪咲いているのを見つけた。
気取って写真撮ってみたけれど、本当にこれ一輪。ちょっとさびしいな。田浦の梅の里もそうだったけれど、時期が早すぎたかな。もう一回二回きてみないとかな。
カブラリ号のところにもどってあらためて思ったけれど、朝比奈切通しっていい雰囲気。鎌倉時代の鎌倉がそのまま残っている。
今度ここを紹介しようかな。朝比奈切通しって歴史に出てくるけれど、実際いったことのある人歩いたことのある人ってそういないのかもしれない。今度歩いてみて、紹介してあげるよ。道に沿って清水が流れている。初夏だったかな。以前にきた時サワガニがいたよ。鎌倉にもこんなところがあるんだ。鎌倉って奥が深いだろう。
うーん、今回は空振り。期待していたのに残念。やっぱり梅って2月のものなのかな。引っ越し騒ぎが終わったら、今度は「梅巡り」を届けるよ。
引っ越しっていっても隣町みたいなものだけれど、カブラリ号のようなバイクはナンバーの○○市というのが変わることになるんだ。気分一新だね。
2/4は二十四節気でいう「立春」だ。季節はいよいよ春。春って「新しいなにかが始まる季節」だよね。カブラリ号も僕も、なにかが始まりそうな予感がする。なにが待っているのだろう。楽しみにしていよう。君の方も、新しいなにかが始まるといいね。
次は「春らしい風景」を伝えられるかな。いつになるやら。引っ越しがんばらなくちゃ。その時まで、ごきげんよう。
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