湘南水仙紀行 その二 城ヶ島
《カブラリ》 名詞
バイク「スーパーカブ」で、街を、海を、山を、ブラリブラリと散歩すること。
水仙の甘い香りを求めて、今回は城ヶ島にいってきた。
「城ヶ島」ってわかるかな。三浦半島の先端にある島だ。地図で見るとあんまり「島」という印象がないけれど、いざいってみると長い橋を渡ったりして、ちょっとした旅行気分が味わえる。
三浦半島に住んでいるとピンとこないけれど、立派な観光地らしい。向かい側のマグロで有名な三崎港と合わせて、観光バスも多くきていた。
この間の日曜日、ポカポカしていたので、ちょっと出かけてみた。
実をいうと、僕の場合「チョイ乗り気分」の距離なんだ。まあ、「いくぞ」と気負うほどではない。「ちょっと水仙でも見にいくか」という気持ちで出かけられるところなんだけれど、世間においては「旅行気分」なのかな。バイクのツーリングも多かった。このところの暖冬で、バイク乗りたちは一足早い春なのかな。往きも帰りも城ヶ島でも、バイクがずいぶんきていた。
途中途中、三浦半島ならではの風景を見つけた。
まずは「三浦大根」だ。立派なものだろう。横須賀市を越えて三浦市に入ると、こんな風景が至るところに見られる。道路の脇に小さな店があって、大根だとか白菜だとか、売っている。心和む風景だよ。
もう城ヶ島に近いあたり。ちょっと異様な風景が目に入ってくる。
これはこれでけっこう知られているのかな。やたらでかい風力発電の風車があるんだ。風車とはいわないのかな。まあ壮観な眺めだ。下がちょっとした公園になっていて駐車場もあるんだ。ドライブの人たちがよるちょっとした観光名所だ。テレビや写真で見ることはあっても、これ実物で見る機会なかなかないのだろうな。いざ眺めてみるとけっこう迫力ある。話の種にはいい。もっとも、これって本当に発電しているのかな。どこまで有効なんだか。通る度に疑問に思う。この風力発電の公園からの眺めがいいんだ。この下のあたりは岩場の海岸だけれど、夏は磯遊びにいいんだ。いつか紹介するよ。
そして城ヶ島へ。橋を渡ることになるんだけれど、渡っている時はあまり「島」という実感がない。三崎港から橋全体を眺めてみると「ああ、確かに島だな」という印象だけれど、気がつくと渡っている。
島そのものは大きな公園みたいな印象なのかな。島全体を周遊できるような散歩コースがあって、いろいろな風景が見られる。
水仙はというと、上の駐車場周辺に咲いている。前回の「田浦梅の里」がそこそこ咲いていたから、城ヶ島も咲いているかと思ったけれど、まだつぼみが多かった。これれからだな。
それでも日曜日のせいか、人がずいぶんきていた。駐車場も半分以上埋まっていたかな。バスもきていた。
ここってなにがあるわけでもないから、まあみんな遊歩道を歩くわけだ。島全体あっちこっちにいかれるように道がある。実際遊歩道なのかたまたま誰かが通った後が道になっていねのかわからないようなところもあるけれど、丘の上の公園と下を結んでいる道だとか、京急の遊覧船の乗り場に下りていく道だとかいろいろある。
展望台に登ってみた。いくつかあるけれど、公園のいちばん奥のもの。さっきの風車が見える。この日はいい天気だったから、千葉県の方がすぐそこに見える。なにがあるわけではないけれど、こんな風景が眺められるだけでもいいものだね。
今度は反対側の京急の遊覧船乗り場の方へ。せっかくきたのだからとブラブラする。
途中の展望台から見える。「ウミウの生息地」。わかるかな。崖が白っぽくなっているだろう。あれがウミウのふんだね。ズームしてもわかるかどうか心配だけれど、黒い点がウミウ。崖の途中に巣穴があって、そこに生息しているわけだ。観光客にしてみると「フーン」て終わってしまうけれど、生物学的には貴重らしい。ウミウがこれだけの規模で生息しているのはめずらしいらしいよ。断崖絶壁で生息を脅かすものが近づけないのがいいんだろうね。
下に下りると「洞門」がある。これも「フーン」で終わってしまいそうだけれど、実際見てみると感心する。自然の造詣の美ということだね。たまたま家族連れがのぞいていたので一緒に写してみた。洞門の大きさがわかるだろう。
途中途中水仙を楽しみながら散歩を終え、今度は対岸の三崎港へ。城ヶ島の島らしい姿というのは、結局のところ遠くから眺めないとわからないだろうと、向こう岸に渡る。
みんなのんびりと釣りなんかしちゃっていい感じだね。昼下がりの贅沢な時間。
三崎港というと「マグロ」だろう。マグロ漁船がたくさん並んでいた。港らしい港だね。ここはここでけっこう観光名所だ。マグロ尽くしの料理だとか、けっこう人がきているよ。
帰り道は、三浦半島の野菜畑の中の道をあえて通ってみた。
というのも、なかなかこういう風景って紹介できないから。
「湘南」というとおしゃれな印象だろう。134号線沿いのしゃれたレストランであり、サーファーたちであり。一歩足を延ばしてみると、葉山横須賀三浦あたりには、こんな風景がいくらでもあるんだ。というよりも、こういう風景の方が多い。それがこの地域の魅力だと思う。
干してある大根の様子。見渡す限り野菜畑の丘。そこに共存している住宅地。これが三浦半島の本当の顔なんじゃないかな。
「首都圏」という言葉でくくられてしまう神奈川県だ。「都会」という印象なんだろうな。湘南だとか横浜だとかみなとみみらいだとかいう言葉が持つおしゃれな雰囲気とはまた別に、もう一つの神奈川県、湘南の表情がここにある。
今回城ヶ島訪問で、ぜひともそれを伝えたかった。
とりあえず三浦半島の水仙紀行を二つ。どんなものかな。どっちもまだ見頃ではなかった。ということは、まだこれから楽しめるということだね。
今年は「暖冬」だというからね。もしかしたらもうすぐに「梅」の話題になってしまうかもしれない。「田浦梅の里」なんかは、梅と水仙と両方楽しめるかな。異常気象がいいのか悪いのか。
ちょっと忙しくなりそうだから、次がどうなるかわからないけれど、「小さな春」を見つけられるよう、時間を作ってカブラリ号でブラリブラリしてみるよ。
水仙の甘い香りが届くといい。では、ごきげんよう。
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