カブラリ号 伊豆へいく
《カブラリ》 名詞
バイク「スーパーカブ」で、街を、海を、山を、ブラリブラリと散歩すること。
夏休みのしめくくりとして、思い切ってカブラリ号で遠出をしてみたんだ。伊豆へ潜りにいってきたよ。
伊豆まではどれくらいだろうか。距離としては100キロ以上はあるのだろう。カブラリ号でいかれる限界なのかな。
いってみたいところはいくらでもある。信州の方に、カブラリ号でいってみたいという気持ちがある。いつか北海道をカブラリ号で走れたらいいだろうな。それでもカブラリ号は90ccだからね。そうそう遠出できるものでもない。日帰りだとすると伊豆あたり、それも東伊豆あたりがいいところなのだろう。そんなに気負うことのない距離ということで、今回伊豆、東伊豆の川奈にいってみた。シュノーケリングの道具を持ってね。
毎年夏はいろいろなところに潜りにいっている。湘南地域に住んでいると、場所にも不自由しない。この夏は三浦半島の荒井浜で一回、葉山の森崎で一回、今回の川奈にも7月に一回きているから、4回目ということか。前回川奈で潜った時、どうしてだか水がにごっていて自分だけの水族館を堪能できなかったから、今回に期待しよう。
今回のなによりのお楽しみは、初登場「防水デジカメ」だ。このためというのかな。
毎年夏いろんなところで潜って、いろいろな生き物を眺めているけれど、その楽しみの延長として、「水中でも撮影できるデジカメ」というのを買ったんだ。
ペンタックスのオプティオWPだ。「Water Ploof」ということなんだろうな。
自分の中で「デジカメ=精密機器」だから、水中で使えるどころか、水に濡らしてもいけないというくらい気を遣っていた。それが「水中でも撮影できる」というのだから、正直驚きだ。どんな風に撮れるのだろうか。興味深い。
本日はいい天気。潜っている時は晴天で太陽の光がないとつまらないからね。今日は絶好のシュノーケリング日和だ。
途中真鶴のあたり。海岸沿いが有料道路で、山の上を一般道が通っているあたりだね。カブラリ号を停めて写真を撮ってみた。背景は海とみかん畑。緑色のみかんがなっているのがわかるかな。これから秋がやってきて、やがて冬になり、このみかんたちも熟していく。夏の真っ盛りだけれど、形としては立派なみかんだった。カブラリ号のゆっくりしたスピードでないと、こういう風景には気がつかない。
川奈までは2時間半くらいかな。
お恥ずかしいことだけれど、90ccのカブラリ号は、有料道路の西湘バイパスを走れないんだ。大磯までは海岸沿いの134号。大磯からは一般道の国道1号をひたすら走らないといけない。ここで西湘バイパスが使えるとかなり時間が短縮できるのにな。
今回は「カブラリ号でいく」ことに目的があるから、我慢我慢。
まあ、2時間半というのは、バイクを楽しむのにはいい時間なんじゃないかな。そういうことにしておこう。
これは真鶴と川奈の間かな。「錦ヶ浦」というところ。景勝地として知られている。そこにある展望台によってみた。下に断崖が見えてスリルあったよ。
いつも潜るところでカブラリ号を写したのが最初の写真。伊豆の川奈まできた証拠だ。下に見える岩場でいつも潜るんだ。
少し詳しく紹介しようか。
このあたりは岩場で、海水浴場ではないんだ。ここから向こうの海水浴場を眺めてみようか。
あちら側は砂浜で通称「イルカ浜」っていうんだ。ただ泳ぐだけならあっちがいい。脱衣所やトイレもある。しかし潜るとなると、砂浜だとにごってしまってだめなんだ。だからこちらで。こちらはこちらで、そんな人たちがきている。小さい子供連れはイルカ浜にきているね。いずれにせよ、川奈の海はきれいだよ。
この日は平日ということもあってか、先客は数えるほど。それでもまだ夏休みだからか、子供連れが何組かいたよ。仲間に入れてもらってドボン。
水中の撮影はどうかな。いくつか作品をお見せするよ。
なかなかだろう。さすが「水中でも撮影できる」と謳うだけはあるね。ウニの写真なんて水中ではないみたいだ。でも、白状するとこの紹介できる何枚かの写真の陰に、とても紹介できないピンボケだとかなんだとかいっぱいある。まともに撮れたのは、10枚に1枚かな。ペンタックスの名誉のためにいうと、デジカメのせいではないんだ。簡単なこと。撮影している僕自身がプカリプカリ水中に漂っているわけだろう。この日そんなに波はなかったけれど、やっぱり泳ぎながら撮影するのは難しいよ。
「これを」と思っても、相手も生き物だ。じっとしていてくれない。ましてやポーズしてくれるものでもない。モニターも水中だとよく見えない。そんなわけで、「シャッターだけ押しておく」というやり方になってしまった。後になってからだ。そこにどんなものが写っていて、どんな具合なのかがわかるのは。動かないウニでさえ、自分自身の身体が固定されていないから、上手に写せない。それに、どんなに水がきれいといって撮影したい対象が何メートルも離れてしまうとだめだな。水深の深いところにいる大型の魚だとかは、まともに写っていなかった。残念。 それでも青い「コバルトスズメ」だとか、水中の様子が君にも楽しんでもらえるんじゃないかな。普段は絶対に見られない「沈黙の世界」だよ。楽しんでもらえるといいな。
結論としては、「慣れ」が必要だね。慣れたらいい写真が撮れるんじゃないかな。次の腕試しは来年の夏になってしまうかもしれないけれど、「防水デジカメ」はいいおもちゃになりそうだ。
今年は梅雨が長かったせいか、水温が低いように思う。僕は潜る時いつもウェットスーツを着るからまだいいけれど、それでも1時間というところだろうね。今日は40分くらいのを2回潜ったよ。片道2時間半ということは、往復5時間か。いざ潜るのは1時間半くらい。それでも、伊豆の海はくる価値がある。潜る価値がある。スーツさえ着ていれば9月でもまだ潜れる。もう一回くらいくる機会があるといいな。本当は西伊豆にも一度いきたいんだ。今年機会があるかな。
帰りにたまたま隣の港に寄ったんだ。港を背景にカブラリ号の写真でも撮ろうと思ってね。そうしたら、そこで「イルカセラピー」というのをやっていたよ。わかるかな。いけすの中にイルカがいるんだ。少し頭というのか背中が出ているのがわかるだろう。
この時周囲には身体に障害のある子供たちがいた。その子供たちをいけすに移して、これからイルカと触れ合いをしようというところだ。こういう取り組み興味深いね。僕もまたシュノーケリングという行為を通じて、海からなにかしらをいただいているのだろう。
さて、帰り道。おもしろいものを見つけた。
相模川の橋の入り口にあった。「ネス湖のネッシー」と命名してみたけれど、どう思うかな。
帰り道の夕焼けは、この夏いちばんだったかもしれない。夏だというのに富士山まで浮かび上がってくれた。バイクに乗るという行為。シュノーケリングという行為。風景を見て和む気持ち。そういうのはすべて、「天候に恵まれた」からこそ。いい一日だった。夏休みのいい思い出になったよ。
カブラリ号のやつ、意外とどこでもいってしまいそうだ。頼もしい。きっと問われるのはこちらの体力気力だな。
いつか一緒に川奈の海に潜りにいこう。写真なんかよりもなによりも、自分の目で見るのがいちばんだよ。写らないもの伝わらないものまですべて含めて、「川奈の風景」だから。
さて、いよいよ9月か。次はどんな風景を紹介してあげられるか。ごきげんよう。
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